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オズウイルス感染症

更新日 (last updated):2025年5月23日

概要

オズウイルス感染症は、2018年に日本で発見されたRNAウイルスであるオズウイルスによる感染症である。2023年に世界初のヒト感染・死亡例が日本で報告された。

病原体

オズウイルスはオルソミクソウイルス科トゴトウイルス属に属する一本鎖マイナス鎖RNAを有するエンベロープウイルスである。愛媛県で採取されたタカサゴキララマダニから2018年にはじめて分離された。

疫学

ヒト感染例は日本から報告された1例のみである。西日本を中心に野生動物の抗体保有が報告されており、日本国内に広く分布している可能性がある。

感染経路

マダニがウイルスを媒介する可能性が考えられるが、明確な感染経路は不明である。

臨床像

報告は1例のみであり、オズウイルス感染症の臨床症状を特徴づけることはできない。

確認されている唯一の症例では、倦怠感、食欲低下、嘔吐、関節痛、39度の発熱を主訴とし、心筋炎を発症し死亡した。

病原体診断

血清からのウイルスの分離、ウイルス遺伝子検出、および血清学的検査による。

治療

特異的な治療法はなく、対症療法が中心である。

予防法・ワクチン

マダニに刺されることにより感染する可能性が考えられることから、マダニに刺されないために忌避剤の使用や肌の露出を避けるといった対策が推奨される。承認されたワクチンはない。

法的取り扱い

感染症法、学校保健安全法では定められていない 。

より詳細な情報

オズウイルス感染症(詳細版)

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