先天性風しん症候群の赤ちゃんの接触者における感染性について
読者のコーナー
Q:先天性風しん症候群で生まれた赤ちゃんからまだ風疹ウイルスが見つかっている場合、その家族から他の子どもや大人に風しんをうつすことがありますか。教えてください。
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〔2014年第16週(2014年4月14日~4月20日)〕 | |||||||
●先天性風しん症候群の赤ちゃんの接触者における感染性について 先天性風しん症候群の赤ちゃんの鼻、のど、尿からは、生後数カ月にわたって風疹ウイルスが検出されることがあります。その期間、ご家族や医療従事者など赤ちゃんと密接に接触する周囲の方々で、風しんに罹ったことがなく、また風しんを含む予防接種を受けていないなど、風疹ウイルスに感染する可能性がある方の場合には(子ども、大人を問わず)、特に接触感染予防に注意する必要があります1)。しかし、以前に風しんに罹ったことが明らかな方や、風しんを含む予防接種を受けたことがある方は風しんに対して免疫を有しており、先天性風しん症候群の赤ちゃんと密接に接していても他者への感染源にはなりません。すなわち、先天性風しん症候群で生まれた赤ちゃんと接触した免疫を有する方々から、会話をしたりすることによって、周りの人に感染することはありません。また風疹ウイルスは、先天性風しん症候群で生まれた赤ちゃんと接触した方々から通常の仕事や学校や生活の中で衣服を介して周りの方にうつることもありません。 日本は2020年の東京オリンピックの年までの風しん排除(国内で循環している病原体により新たに罹る人をゼロとすること)の達成を国の目標としています2)。風しんを含むワクチン(麻しん風しん混合ワクチンを推奨)を国民の多くがしっかり受けて、風しんの流行そのものを抑え込んでいくことが重要です。特に医療関係者、保育所等の児童福祉施設等の職員、学校等の職員等の方々など、感染症に日頃接する可能性が高い方々には、正しい感染予防の知識をもっ て3, 4)、風しんを含むワクチン接種の実施などにも率先して努めていただきたいと思います。 【参考文献】 2)厚生労働省.風しんに関する特定感染症予防指針(平成26年3月28日公布) | |||||||
(国立感染症研究所感染症疫学センター) |