輸入チクングニア熱情報(ウイルス第一部)
<フランスでチクングニア熱が国内発生>
2010年9月24日にヴァール県のフレジュス(Frejus)で、チクングニア熱に現地で感染した症例が初めて確認されました。この患者は12歳女児で、最近フランス本土以外に旅行したことはなく、9月18日発熱、関節痛、皮膚発疹、全身倦怠感で発症した。この1例目の周囲で、チクングニア熱に罹患した他の症例の有無について積極的な調査を行ったところ、第2の地域感染例が9月25日に診断されました。
ミャンマーからの輸入症例の後、ミャンマーでチクングニア熱が流行していることが確認されました。
台湾では空港のFever screeningでインドネシアからの輸入症例が2010年になってすでに3例報告されています。
4例目の詳細は、ProMedを参照ください(Archives No.20090204.0494,Subject:Chikungunya: Japan ex Malaysia)
◎マレーシアの2008年の患者数は4,271名(地図1参照)、2009年は5430人の患者が報告された。2010年もSarawak州で流行が続いている。
◎シンガポール(Ministry of Health)によれば、2009年第52週までで、チクングニア熱患者は351人の患者が報告されている。
◎タイでは、2009年7月までで、34,805人のチクングニア熱患者(疑い例を含む)が報告されている。タイのプーケットでは2009年の前半で、確定例は2155である(by Phuket Public Health Office)。プーケットからベルギーへの輸入症例(4月)が報告されている(Eurosurveillance 14(25)1-2,25 June 2009)
(地図1)
輸入チクングニア熱情報(2011年5月12日現在) | |||
症例数 | 渡航先 | 発病年月 | 都道府県(確認地) |
1 | スリランカ | 2006年11月 | 東京都 |
2 | スリランカ | 2006年12月 | 新潟県 |
3 | インド | 2008年8月 | 大阪府 |
4 | マレーシア | 2009年1月 | 兵庫県 |
5 | インドネシア | 2008年9月 | 東京都 |
6 | インドネシア | 2009年3月 | 東京都 |
7* | インド | 2008年10月 | 東京都 |
8 | インドネシア | 2009年5月 | 東京都 |
9 | インドネシア | 2009年5月 | 千葉県 |
10 | インドネシア | 2009年5月 | 東京都 |
11* | マレーシア | 2009年5月 | 東京都 |
12 | インド | 2009年7月 | 長崎県 |
13 | タイ | 2009年9月 | 東京都 |
14 | インドネシア | 2009年9月 | 東京都 |
15 | ミャンマー | 2009年12月 | 神奈川県 |
16 | インドネシア | 2010年3月 | 京都府 |
17 | インドネシア | 2010年2月 | 東京都 |
18 | インドネシア | 2010年9月 | 東京都 |
19 | インドネシア(バリ) | 2011年1月 | 香川県 |
20 | インドネシア | 2011年5月 | 宮崎県 |
21 | インドネシア | 2011年6月 | 愛知県 |
22 | インド | 2011年8月 | 愛知県 |
23 | インド | 2011年8月 | 大阪府 |
24 | インド | 2011年10月 | 神奈川県 |
注意:年月は発病月、都道府県は受診医療機関所在地を示している。 11*はH21年6月時点で関節痛が持続するため受診した。 症例12は、長崎大学熱帯医学研究所にて検査診断された。 |
イタリア北部(地図2赤*)の2地域でチクングニア熱が2007年7月より流行した。8月に入り、患者は急増し始めた。イタリア国内の媒介蚊は、わが国にも生息するヒトスジシマカである。イタリア国内には、インドからの輸入感染症患者により持ち込まれた可能性が考えられる。
(地図2)