2001年から2014年(2014年は10月1日現在)の年別報告数と病型別報告数の推移を図1に示した。2013年には前年比1.4倍となる1,200例超の報告を認め、増加傾向は2014年も続いており、2014年10月1日時点の報告数は1,275例(1.0/人口10万人)と昨年を超えた。早期顕症に加えて無症候の梅毒も増加している。性別を見ると、2014年10月1日時点で男性1,010例(昨年同時期の1.3倍)、女性265例(同1.5倍)であった。女性での増加は、梅毒が女性で増加していない米国とは対照的である2)。また、男性異性間性的接触による感染の報告数も2014年10月1日時点で331例(昨年同時期の1.4倍)と増加傾向にある(図2)。患者の約8割を占める男性では、男性と性交する男性(Men who have sex with men:MSM)が45%(451/1,010)を占めており、昨年よりやや鈍っているものの増加を認めている(図2)。これは、同じくMSMが患者の大半を占めるHIV感染症では明らかな報告数の増加を認めていない点と対照的である。更に母子伝播による先天梅毒報告の増加にも注意が必要である(図1)。