赤痢菌の検査法について

赤痢菌の検査法について
(IASR Vol. 43 p35: 2022年2月号)
赤痢菌Shigella spp.は, 大腸菌Escherichia coliと非常に近縁であり, DNA相同性の観点から同一菌種内に含まれるべきものであるが, 細菌性赤痢の原因菌としての医学上の重要性および慣習から, 大腸菌とは区別された属として独立している。赤痢菌はO抗原を大腸菌と共有するものもあり, その同定はしばしば困難をともなう。
これまでにも大腸菌および大腸菌以外の菌種に誤同定された事例があった(IASR 24: 210, 210-211, 2003)。特に下痢原性大腸菌の1つである腸管侵入性大腸菌(enteroinvasive E. coli)とは同じ病原因子を有するなど, 多くの共通点があり, 鑑別が容易ではない場合がある。
赤痢菌の検査法については過去のIASR〔IASR 24: 208-214, 2003(ミニ特集), IASR 26: 94-96, 2005〕, 病原体検出マニュアル(国立感染症研究所), 腸管感染症検査ガイドライン(日本臨床微生物学会, 2021)に記載があるので, これらを十分参考にされたい。