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結核

更新日 (last updated):2025年9月25日

概要

結核は、結核菌を病原体とする感染症である。主な感染経路は空気感染である。肺結核として発症することが多く、咳や痰、発熱、倦怠感などの症状を呈する。肺のほか、全身の臓器に感染することがあり、粟粒結核や結核性髄膜炎で死亡することがある。

病原体

原因菌は、マイコバクテリウム属の偏性好気性桿菌である結核菌(Mycobacterium tuberculosis)である。

疫学

世界中で報告がある。

日本国内では2000年に年間およそ4万人の患者が報告されていたが、近年では年間およそ1万人に減少している。一方、大都市圏や高齢者での報告が増加傾向にあり、外国生まれの若年層の患者も増加傾向にある。

感染経路

主な感染経路は、肺結核患者の咳やくしゃみに含まれる飛沫核の吸入による空気感染である。

臨床像

潜伏期間は2か月から数10年程度(多くは6か月から2年)。咳や痰、発熱、倦怠感などの症状が続き、体重減少や寝汗がみられる。肺のほか、全身の臓器に感染し、粟粒結核や結核性髄膜炎といった重篤な病態で死亡することがある。

病原体診断

喀痰塗抹検査、菌の分離・同定、遺伝子検出による。

治療

複数の抗菌薬の併用療法が行われる。

予防法・ワクチン

空気感染するため、手洗いやマスクのみでは十分な予防はできない。

BCGワクチンが有効である。定期接種として、BCGワクチンを用いて1歳未満に接種が行われている。

法的取り扱い

感染症法における二類感染症に定められている。

学校保健安全法における第二種感染症に定められている。

関連情報

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