リケッチア症
更新日 (last updated):2025年7月24日
概要
リケッチア感染症はリケッチア科の細菌を病原体とする感染症の総称である。日本ではつつが虫病、日本紅斑熱などが報告されている。主な感染経路はツツガムシ、マダニ、シラミなどの節足動物に刺されることによる。発熱、発疹などを呈し、重症化すると死亡することがある。
病原体
原因菌は、リケッチア科に属する細菌である。偏性細胞内寄生細菌で、細胞外では増殖できない。感染症を引き起こす細菌は、つつが虫病の原因菌であるOrientia tsutsugamushi、日本紅斑熱のRickettsia japonica、ロッキー山紅斑熱のR. rickettsii、発疹チフスのR. prowazekiiなどが知られている。
疫学
世界各地で様々なリケッチア感染症が報告されている。日本ではつつが虫病や日本紅斑熱でそれぞれ年間数百例の報告がある。
感染経路
潜伏期間は1から2週間程度。発熱、頭痛、倦怠感、発疹などを呈し、重症化すると死亡することがある。
臨床像
潜伏期間は1から2週間程度。発熱、頭痛、倦怠感、発疹などを呈し、重症化すると死亡することがある。
病原体診断
病原体の遺伝子検出、血清学的検査による。
治療
抗菌薬による治療が行われる。
予防法・ワクチン
ツツガムシ、マダニ、シラミなどの節足動物に刺されないことが重要である。忌避剤の使用や肌の露出を避けるといった対策が推奨される。
国内で承認されたワクチンはない。
法的取り扱い
感染症法において、4種類のリケッチア感染症が四類感染症に定められている。
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