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手足口病

更新日 (last updated):2025年7月24日

概要

手足口病はコクサッキーウイルスA16(CA16)、A6(CA6)、A10(CA10)、エンテロウイルス71(EV71)などを病原体とする感染症である。主な感染経路は飛沫感染、糞口感染、接触感染である。口腔粘膜や手足に水疱性の発疹を呈し、まれに髄膜炎や脳炎などの重篤な症状を伴い、死亡することがある。

病原体

コクサッキーウイルスA16(CA16)、A6(CA6)、A10(CA10)、エンテロウイルス71(EV71)は、いずれもピコルナウイルス科エンテロウイルス属に属する1本鎖RNAウイルスである。

疫学

世界中で報告がある。日本国内では、乳幼児を中心に夏季に流行し、特に2歳以下の報告が多い。

感染経路

主な感染経路は、飛沫感染、糞口感染、接触感染である。

臨床像

潜伏期間は3から5日程度。口腔粘膜、手掌、足底に水疱性の発疹が出現し、まれに髄膜炎や脳炎などの重篤な症状を呈し死亡することがある。

病原体診断

水疱内容物、咽頭拭い液、便、直腸拭い液などからのウイルスの分離・同定、ウイルス遺伝子検出、血清学的検査による。

治療

特異的な治療法はなく、対症療法が中心である。

予防法・ワクチン

手洗いや咳エチケットなどの飛沫予防策、接触予防策が有効である。

国内で承認されたワクチンはない。

法的取り扱い

感染症法における、五類感染症の定点把握対象疾患に定められている。

学校保健安全法において、条件によっては第三種感染症の「その他の感染症」に定められている。

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