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B型肝炎

更新日 (last updated):2025年10月23日

概要

B型肝炎は、B型肝炎ウイルスを病原体とする感染症である。主な感染経路は血液や体液の接触である。微熱などの症状を呈し、重症化すると劇症肝炎や肝硬変を起こす。

病原体

B型肝炎ウイルスはヘパドナウイルス科に属する不完全2本鎖DNAウイルスである。

疫学

世界では20億人以上が感染し、キャリアが人口の8%以上の高頻度国はアジアやアフリカに集中している。

日本はキャリアが人口の2%以下の低頻度国であり、キャリア数は約110万人と推定される。

感染経路

主な感染経路は、注射器の共用・輸血、性的接触などの感染者の血液や体液との接触、及び、母子感染である。

臨床像

潜伏期間は30から180日程度(通常90日程度)。微熱、食欲不振、悪心などが続き、黄疸が出現する。劇症化すると致命率が高い。

病原体診断

血液や体液からのウイルス遺伝子の検出、血清学的検査による。

治療

B型急性肝炎は対症療法が中心である。

B型慢性肝炎では抗ウイルス薬による治療が行われる。。

予防法・ワクチン

血液・体液との接触を避けることが重要である。性的接触による感染については、コンドームの使用が有効である。母子感染については、妊婦の早期診断と母子感染対策が有効である。

B型肝炎ワクチンによる予防が有効であり、定期接種が行われている。

法的取り扱い

感染症法における、五類感染症の全数把握対象疾患である「ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く)」の一部として、B型急性肝炎は届出の対象となる。

学校保健安全法において、B型急性肝炎は、条件によっては第三種感染症の「その他の感染症」に定められている。

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