尖圭コンジローマ
更新日 (last updated):2025年9月25日
概要
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)を病原体とする感染症である。主な感染経路は性行為による粘膜を介した接触である。性器や肛門周囲などに鶏冠状または乳頭状の隆起性病変を呈する。
病原体
ヒトパピローマウイルス(HPV)はパピローマウイルス科に属する2本鎖DNAウイルスである。尖圭コンジローマの原因となるHPVの遺伝子型として6型や11型がある。
疫学
世界中で報告がある。
日本国内では男女の若年層の報告が多い。
感染経路
主な感染経路は性行為を中心とした粘膜を介した接触である。まれに手指を介した幼児への感染や分娩時の垂直感染もみられる。
臨床像
潜伏期間は数週間から3カ月程度。自覚症状は少なく、性器や肛門周囲に鶏冠状や乳頭状の隆起が出現し、違和感や掻痒感、疼痛を伴うことがある。
病原体診断
病変部からのウイルス遺伝子検出による。
治療
外科的治療や外用薬による治療が行われる。
また、尖圭コンジローマが疑われる症状を呈した場合は、早期診断、早期治療、性的パートナーへの検査勧奨が重要である。
予防法・ワクチン
性行為の際にはコンドームを使用する。
4価及び9価HPVワクチンが 有効である。
法的取り扱い
感染症法における、五類感染症の定点把握対象疾患に定められている。
関連情報
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