サイトメガロウイルス感染症
更新日 (last updated):2026年1月28日
概要
サイトメガロウイルス感染症は、ヒトサイトメガロウイルスを病原体とする感染症である。主な感染経路は母乳、胎盤、産道を介した母子感染や、感染者の血液・体液への接触感染である。多くは無症状だが、思春期以降の初感染では発熱や肝機能異常を呈することがあり、胎児が感染すると先天性障害を生じることがある。
病原体
ヒトサイトメガロウイルスはヘルペスウイルス科ベータヘルペスウイルス亜科に属する2本鎖DNAウイルスである。
疫学
世界中で報告がある。
日本国内では、妊娠可能年齢女性のヒトサイトメガロウイルスに対する抗体保有率が低下している報告がある。
感染経路
主な感染経路は母乳、胎盤、産道を介した母子感染や、感染者の血液・体液への接触感染である。
臨床像
乳幼児期の初感染では、多くは不顕性感染である。思春期以降の初感染で発症すると、発熱やリンパ節腫脹、肝機能異常を生じる。妊婦が初めて感染し、胎児に感染した場合、小頭症や難聴など先天性障害を生じることがある。
免疫不全状態の場合、肺炎や網膜炎などを生じることがある。
病原体診断
尿や血液などからのウイルスの分離、ウイルス遺伝子の検出、抗原検出、血清学的検査による。
先天性感染を診断する際は、生後2週から3週以内の尿検体を用いて病原体診断を行う。
治療
抗ウイルス薬による治療が行われる。
予防法・ワクチン
未感染の妊婦は、乳幼児との密接な接触を避け、乳幼児の尿や唾液に曝露した後の手洗いを徹底する。
国内で承認されたワクチンはない。
法的取り扱い
感染症法における五類感染症の全数把握対象疾患である「ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く)」の一部として、ヒトサイトメガロウイルスによるウイルス性肝炎は届出の対象となる。
