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IDWR 2026年第26号<注目すべき感染症> 手足口病・ヘルパンギーナ

 注目すべき感染症 注意:PDF版よりピックアップして掲載しています。

手足口病・ヘルパンギーナ 2026年第1~26週(2026年7月1日現在)

 手足口病は四肢および口腔粘膜等に水疱性発疹を、ヘルパンギーナは口腔粘膜に水疱性発疹をみとめるエンテロウイルス感染症で、毎年夏季に小児で流行が見られる疾患である。両疾患は一般的に予後良好であるが、まれに重症化し、中枢神経合併症、神経原性肺水腫、心肺機能不全を合併することがある。感染経路は主に飛沫感染、経口(糞口)感染、接触感染である。

 わが国では、いずれも感染症法に基づく5類感染症の小児科定点把握疾患に分類されており、2025年4月7日以降、全国約2,000カ所(2025年4月6日までは全国約3,000カ所)の定点から、臨床診断による患者数が毎週報告されている。

 流行年における手足口病の発生動向は、過去10年において、新型コロナウイルス感染症の流行年を除き、全国の動向としては第20週ごろに増加が確認され、第30週ごろに定点当たり報告数10.00程度のピークに達した後、第40週ごろには1.00程度に低下し、第48~50週ごろにはほぼ終息していた。2024年は第28週(定点当たり報告数13.34、報告数41,885例)と第41週(定点当たり報告数10.78、報告数33,760例)がピークとなる二峰性を呈したことが特徴的であったが、2025年は例年に比べ低調であり、定点当たり報告数の最大は、第31週の0.63(報告数1,474例)であった。なお、両年は報告定点数が異なるため、週の報告数の比較には注意が必要である。

 2026年の報告は、例年と同様に第20週から定点当たり報告数0.65(1,477例)と増加しはじめ、第26週時点で4.61(10,396例)と増加傾向である(過去10年の流行状況のグラフ)。

 ヘルパンギーナの発生動向は、過去10年において、新型コロナウイルス感染症の流行年を除き、第20週ごろより増加が確認され、第30週ごろに定点当たり報告数3.00~4.00程度のピークに達した後、比較的速やかに減少し、第48~50週ごろには終息していた。

 2026年のヘルパンギーナの報告は、例年と同様に、第20週より定点当たり報告数が0.15(331例)と増加しはじめ、第26週には1.15(2,592例)であった。過去10年において最も高いピーク値は2023年第27週の定点当たり報告数7.32(22,980例)であり、2026年の現在の状況は例年と同程度、あるいは少ない流行規模である(過去10年の流行状況のグラフ)。

 手足口病の患者から検出されるウイルスは年によって異なる。直近5年間に手足口病患者から分離・検出された各年の主なウイルスは、多い順に、2022年はCA6とCA16、2023年はEV71とCA6であった。また、二峰性を呈した2024年は最初のピークでCA6、次のピークでCA16が多く分離・検出された。2025年はE18、EV71、2026年は7月1日現在でCA6、EV71であった(手足口病由来ウイルス 年別2022~026年:https://kansen-levelmap.mhlw.go.jp/Byogentai/Pdf/data37j.pdf)。ヘルパンギーナから分離・検出された主なウイルスは、2022年にCA6、2023年にCA2、CA4、CA10、2024年にCA6、2025年にCA4、2026年にCA6であった(ヘルパンギーナ由来ウイルス 年別2022~026年:https://kansen-levelmap.mhlw.go.jp/Byogentai/Pdf/data38j.pdf)。

 新型コロナウイルス感染症の流行後、様々な感染症で不規則な流行が確認されている。2026年における手足口病の発生動向は、おおむね例年と同様で、大きな流行は確認されていないが、本年も引き続き、従来の流行時期である夏季以降もその発生動向に注視する必要がある。また、ヘルパンギーナも例年と同程度であるが、今後の発生動向の把握が重要である。

 手足口病・ヘルパンギーナの感染症発生動向調査に関する詳細な情報と最新の状況については、以下を参照いただきたい(2026年7月1日現在):

 

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